〈2022.9.6〉
デネブはブリーダーの飼い主夜逃げで保健所へ送られリーフノットへやってきました。
3匹で来ました。
その季節からいただきデネブ、ベガ、アルタイルと名付けました。
綺麗な名前ですね😊
本当は3匹の他スコティッシュフォールドが2匹保健所に行きましたが、別の団体さんがスコちゃんを迎え入れてくださりました。
詳しくは分かりませんがスコティッシュの繁殖用に当施設に来た3匹は使われていたのかもしれません。
スコちゃんは垂れ耳同士を掛け合わせるとスーパー奇形が生まれる可能性が高いので御法度のようです。
飼い主が夜逃げし、通報があるまでどうやって生き延びたのでしょうか。
アルタイルなんて特に状態がひどく、5キロぐらい無いとおかしくない体重が2キロを切っていました。
身体中が糞尿に塗れガチガチに固まっていた毛は保健所職員さんにより刈り取られていました。
初めて抱いた時、あまりの軽さと骨張った身体に眩暈を覚えました。
保護当時の様子はYouTubeにもアップしております。
デネブをリーダーと紹介しているには理由があって、投稿の写真や動画を見てもらえればわかるようにサバイバル能力が高く、みんなから慕われていました。
施設へ来た時、デネブが起こした行動は「台所に行く」です。
想像でしかありませんが、飼い主夜逃げにより飢える
→
ご飯を求めて台所を目指す
→
扉を開ける能力に目覚める
です。
デネブが扉を開けると他の2匹が
「お兄ちゃん!ありがとー!」
「さっすが僕らのお兄ちゃんだぜ!」
と跡をついていきます。
元生粋の野良ちゃんのママナンやムギちゃんもデネブのリーダーシップにメロメロ。
私は人に指図されるのが嫌いなのでこうして代表をしているわけですが、デネブはまさに背中で語る漢でした。
私から見てもデネブのような子がリーダーなら安心してついていけると思いました。
ただデネブは欠点とも取れる性格がありました。
来客者にアピールしないのです。
来客があると奥に引っ込みます。
そして兄弟2匹が先に貰われました。
2匹の里親様ももちろん私もデネブも一緒に譲渡してもらおうか悩みました。
ですが一向に姿を見せない。
今思うとデネブは自分の幸せより兄弟や施設の子達の幸せを優先していたように思える。
だって私やボランティア様といる時はとんでもなく懐っこいですから。
毎回譲渡会の後にデネブを呼び出し、
「デネブ?なんでなん?いつものようにしてたら必ず大切にしてくれる人が見つかるよ?アピールしなきゃ」と小言を伝えてました。
「この子めちゃくちゃ懐っこいんですよ!」と引っ込んだ場所から里親希望者様がいる大部屋に連れていってもズババー!と奥に引っ込むデネブ。
ですがついにそんなデネブを見つけてくれる方が現れました。
当施設はキジトラが多く半分以上がキジトラという時もありました。
この方は数時間見学され、そろりと歩くデネブに気付きます。
「あれ?この子は?今初めて会いましたよね?」
デネブを紹介し、チュール片手にこの方は近付きます。
チュールのあげ方が優しすぎる😭‼️
撫で方が優しすぎる😭‼️
愛おしく愛おしくまさに「愛でて」いました。
トライアルのお申し出を受け、この度正式譲渡となりました。
正式譲渡時も抱っこして撫でる姿が本当に絵になってて優しさが溢れてました。
あれだけ一緒に過ごしたのに「お前ら誰やねん!」と私たちに警戒するデネブ。
そんなデネブも里親様の横にちょこんと座り
「あー、なんか思い出してきたわー
なんやお前らかー、久しぶりやなー
見て!この人俺の飼い主さん!俺もうリーダー辞めるわ!」
と言っているようでした。
うんうんデネブ、今までリーダーお疲れ様。
ボスになろうとボスに何度も挑んだけどボロ負けやったね。
でもみんな「リーダー」はデネブやったと思ってるよ。
あ、アラタは思ってないわ笑
デネブはぼくを虐めるから嫌!って言うてたわ笑
でも飼い主が夜逃げした後人がいなくなった家で兄弟を生きながらえさせたのは間違いなくデネブやよ。
本当にすごいよ。
施設の代表として見習うところがたくさんある。
やっぱり行動で示してこそリーダーやよね。
リーダーを引退してただただ愛され猫としてこれからは生きてね。
ボコボコになってぶっ倒れてる時、そっと横で寄り添ってくれたこと忘れへんよ。
デネブ、幸せにね🥲
ありがとう。